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龍神の世界
 【STORY】
人類の進化形であるオルフェノクによる人類支配を企むスマートブレイン社は仲間を増やす為に人間を襲い始める。
そのスマートブレイン社が作り出したベルトの力で仮面ライダー555(ファイズ)に変身して戦う事になった乾巧は、仮面ライダーカイザ、仮面ライダーデルタとともにオルフェノクに立ち向かう。

 【登場人物】
 乾 巧
職を転々としながらバイクで旅をしていた青年(18歳)。
九州で園田真理と出会い、ファイズギアを手にする。
幼い頃事故で一度死亡しており、その際にオリジナルのオルフェノク(ウルフオルフェノク)として覚醒=復活している。
流星塾での同窓会の夜、偶然通りかかった巧はスロースオルフェノクから真理達塾生を救うため変化し戦うも、ドラゴンオルフェノクによって撃退される。その後自らの力に不慣れだった巧は事件の前後の記憶を失い、それによって「人を裏切ってしまう事への怖さ」を抱くようになる。そのため根は思いやりがありお人よしな性格でありながら、わざと尊大な態度をとって他人との交流を避け続けてきたが、真理や菊池啓太郎との出会いをきっかけに、その運命が変わっていく。自身がオルフェノクである事は、真理を救う為ラッキークローバーに入るべく、澤田亜希=スパイダーオルフェノクを倒そうとするまで周囲に明かす事は無かった。さまざまな戦いの中で成長していく。極度の猫舌で、熱い食べ物は冷まさないと食べられない。
 木場 勇治
両親とともにドライブ中事故に遭い、2年間の植物状態を経た後死亡。
オリジナルのオルフェノク(ホースオルフェノク)として覚醒する。
入院中、親戚に親の財産を奪われた上、恋人だった森下千恵の裏切りにあい、激情の余り千恵と、千恵が走った相手である従兄弟である木場一彰を殺害。
その罪悪感と自分が人間でなくなった事実を前に苦悩するも、長田結花や海堂直也と出会った後は理性を取り戻し、自らの運命を受け入れ、オルフェノクと人間の共存を理想に、人間を襲うオルフェノクから人間を守る。
普段は大人しいが一度怒ると「敵」と認識した相手を容赦なく攻撃する。
戦いの中で出会った乾巧とは最初誤解もあったが、強い信頼関係を築き共闘する。
結花が警察に殺されたことをキッカケに人間に絶望。花形の推薦でスマートブレインの社長に上り詰め、人間を滅ぼそうと画策する。カイザギアを奪い、園田真理を巡って因縁のあった草加雅人を殺害するが、心から人間を愛していた勇治は結局人間を滅ぼせず、巧や三原修二とともにカイザとしてオルフェノクの王と戦いこれを倒すも、致命傷を負い死亡。
 園田 真理
美容師を目指している少女(年齢16歳)。
幼い頃に両親を亡くし、スマートブレイン社長・花形に引取られ「流星塾」という施設に通っていた。
花形から送られたファイズギアをもって九州から東京に向かう途中、乾巧と出会う。数年前の流星塾の同窓会の夜、他の塾生と共に殺害されており、人工的に人間をオルフェノクへと強制進化させる実験を施され蘇生させられた過去を持つ。普段は菊池啓太郎の実家に居候しながら、美容室でアルバイトをしている。
 菊池 啓太郎
修行先である九州で乾巧、園田真理と出会う(年齢18歳)。
「世界中の洗濯物が真っ白になるように、世界中の人々が幸せになる」ことを夢見る心優しいというよりは世間知らずのお人好しで、本人も気付かないまま近所の人からパシリ扱いされる。
実家は東京で創業百年の老舗クリーニング店「西洋洗濯舗 菊池」を営んでおり、巧と真理もここに居候する。
両親は「世界中の洗濯物を真っ白にする」ためにアフリカに渡っており、店の経営は啓太郎に任されているも、採算度外視の彼の方針により店は赤字続き。長田結花とはメル友で、本人と何度か会って思いをよせていたがお互い全く気付かなかった。
後に得意先の「長田さん」がメル友の「結花さん」と分かり、同時に彼女がオルフェノクだという事実も知ったが、既に巧の秘密を知り、全てのオルフェノクが必ずしも敵ではないと承知していた啓太郎は、恐れることなく結花を受け入れる。
 長田 結花
日頃より義理の家族や友人から精神的・肉体的虐待を受けていたが、階段からの転落事故により死亡。
オリジナルのオルフェノク(クレインオルフェノク)として覚醒。その直後に出会った木場勇治の家に居候する。当初人間への潜在的憎悪と恐怖から殺戮を繰り返すが、御用聞きにやってくる菊池啓太郎や園田真理、二人を通じて知り合った乾巧との出会いで心が和らぎ、人を愛せるように変わる。
警察庁の対オルフェノク非公然機関によって追われる身となり実験材料とされてしまう。
クラブオルフェノクによって救われ勇治の計らいで「西洋洗濯舗 菊池」に匿われ、そこで長い間のメル友が啓太郎であることを知って付き合うようになるも、組織によって施された実験によりオルフェノクの力を失い、楽しみにしていた啓太郎とのデートを前に、ロブスターオルフェノクによって殺害されてしまう。
 海堂 直也
元音大生で、クラシックギターで天才的な才能を発揮していたが、彼の才能をねたんだ教授)によって仕組まれたバイク事故で演奏家生命を絶たれ、無頼の日々を送っていた。
喫茶店でスクィッドオルフェノク=戸田英一に襲われ、オルフェノク(スネークオルフェノク)として覚醒。その場に居合わせた木場勇治、長田結花らと行動をともにする。
露悪的で常軌を逸した振る舞いを見せるが、心根は優しく、心中では人間の為に戦う木場を尊敬していた。
ビル火災の現場から少年=鈴木照夫を救出。海堂の愛情は照夫へと注がれていった。そして人間を守ろうと決意。勇治の心変わりに絶望しながらもデルタや、加勢したファイズとともにライオトルーパー隊を撃破。
照夫に宿っていたオルフェノクの王を倒さんとする巧たちを側面から援助した。
園田真理に一目惚れしプロポーズを重ねるが、そのたびに玉砕している。
 草加 雅人
園田真理と同じく流星塾の元生徒で、慶泉大学2年A組に籍を置く大学生(年齢19歳)。
マルチな才能を持ち数々の運動部の部長を兼任していた。流星塾での同窓会の夜、他の塾生とともに殺害され、彼もオルフェノクの記号を埋め込まれて蘇生するも、記憶を書き換えられる前に脱走したため、塾生の中では彼だけが同窓会のことを覚えていた。オルフェノクの記号の効果が他の塾生に比べ顕著に現れていたため、流星塾生で唯一カイザギアに適応できた事からカイザギアの装着者となり、オルフェノクとスマートブレインへの復讐を誓い戦う。塾生時代は虐められっ子で真理に助けられていた過去から、真理に対しては一途である。またその影響からか自分に好意を示す者や、自分に利をもたらす者には惜しみない愛情を向けるが、逆に自分に好意を示さない者や、気に入らない者は決して認めないばかりか、策を弄してでも排除にかかる。戦いの中でオルフェノクの記号の力が消えかかった事でカイザギアに順応できなくなっていくも、指摘した花形の言に従わず戦い続け、最後にはラッキークローバーに敗北した上、真理を巡って因縁のあった木場勇治にカイザギアを奪われ、彼の変身したカイザによって縊り殺されてしまった。同窓会の夜の惨劇の記憶から極度の潔癖症となり、ウェットティッシュが手放せない。乾巧とは折り合いが悪いが、戦闘時には見事なコンビネーションを見せる。
 木村 沙耶
流星塾の元生徒でデルタギアの最初の最適応者(年齢18歳)。
西洋洗濯舗菊池にアルバイトとしてやってきた。デルタギアを一度は仲間たちの手に委ねるが、デルタギアの力により仲間達の間に亀裂が生じ、澤田亜希とともにデルタギアを回収したが、澤田はスパイダーオルフェノクに覚醒してしまい、デルタギアの処遇に心を痛める。その後乾巧にデルタギアを託そうとするも、スパイダーオルフェノクによって殺害されてしまい、デルタギアは北崎の手に渡る。園田真理によれば温厚だが芯の強い性格。
 三原 修二
流星塾の同窓生。
草加雅人からデルタギアを授かるも、気弱な性格ゆえ戦うことを拒み一時は錯乱状態となっていた。
しかし草加雅人や阿部里奈の姿を見て戦う事を決意し、木村沙耶の死後転々としていたデルタギアの最適応者となる。里奈と行動をともにしている。同じデルタギアの最適応者であった木村沙耶がセンチピィードオルフェノクを撃退し、その正体である琢磨逸郎に恐怖を味あわせたのに比較して、戦闘能力は正直言って低く、活躍はあまり無いが、ファイズ・カイザの両ライダーと動きを合わせて戦う場面では、素晴らしい連携を見せる。平静を取り戻した後は、自分達と同じ境遇の子供達の力になりたいと思い、里奈とともにスマートブレインの養護施設「創才児童園」でアルバイトの保父となる。
 阿部 里奈
流星塾の元塾生にして草加雅人と共にリーダー格。気丈な性格で、デルタギアが三原修二の手に渡ってからは、三原のパートナー的存在になり戦いに消極的な三原を叱咤することが多い。強い意思を持ち、変身してすぐ倒されてしまったとはいえデルタギアの力にも惑わされることはなかった。自分達と同じ境遇の子供達の力になりたいと思い、三原とともにスマートブレインの養護施設「創才児童園」の保母となる。
 南 雅彦
警察庁の高官。
オルフェノクの撲滅を企み、非公然の対オルフェノク機関を組織。付属する研究所で拉致したオルフェノクを実験材料にしていた。機動隊を使い木場勇治や長田結花を捕獲しようとするも、結花の死に激昂した勇治=ホースオルフェノクによって殺害された。利用出来る者はとことん利用することを信条とし、オルフェノクに関する情報を最も多く掴んでいるとしてスマートブレインとも連携、自分の任務に差し障りがあると見るや沢村刑事の謀殺を図ったりもした。
 村上 峡児
行方不明となった花形の代理としてスマートブレイン社長に就任した(年齢35歳)。
オルフェノク(ローズオルフェノク)に覚醒した後、人間から迫害を受けた過去があるらしく、オルフェノクの繁栄を一途に願い、ファイズギア、カイザギア、デルタギアの確保と「オルフェノクの王」の探索を画策し、強硬にその政策を推し進めてきた。普段は紳士的であるが、慇懃無礼な言動と時折見せる激情から、大変好戦的である事が解り、澤田が勝手にデルタギアを草加達流星塾生に渡した際には、静かな態度ながらも本気で怒り、澤田に容赦ない攻撃を加えている。ラッキークローバーとは同志的関係にあるように見せているが、実質的な彼らのリーダーである。「オルフェノクの王」に「自ら望んで」食べられ、絶命。
 花形
スマートブレイン前社長。
ゴートオルフェノクの正体。オルフェノクの秘密に気づき、九死に一生を得た子供を集めて学校兼孤児院「流星塾」を作り、「王」を探すことに尽力していたが、失踪。3つのライダーズギアを奪って流星塾生に送り、その後は地下深くに埋められた流星塾校舎にてライオトルーパーのベルトを開発しつつ、乾巧達を影から支援する立場を取っていた。オルフェノクとしての実力はかなり高く、北崎(ドラゴンオルフェノク)を単独で圧倒するほどである。木場勇治を人間に味方するものと信じてスマートブレインの社長に推薦し、内部から村上峡児一派の放逐を目論んだが、オルフェノク化した肉体の限界によりそれを見届けることはできず、草加にこのまま戦えば自身と同じことが起こる、と警告を発して灰化して死亡。
 ジェイ
ラッキークローバーの一人(年齢26歳)。クロコダイルオルフェノクの正体。筋骨隆々を誇る黒人青年。寡黙で愛犬チャコにしか心を開かない。三つの命を持っていたが、一つ目と二つ目をカイザとの戦いで、三つ目をファイズと戦いで失い、死亡。
 琢磨 逸郎
ラッキークローバーの一人(年齢25歳)。
センチピィードオルフェノクの正体。ウィリアム・バトラー・イェイツの詩をこよなく愛す知性派で、嫌味なほど几帳面。プライドが高く、己の知性とオルフェノクとしての実力に自信を持つが、影山冴子に甘える異常な幼稚性と、自分より強い相手に対しては臆病になる気弱さも持っている。北崎を恐れていて、いつもなすがままにイジメられていたが、後に北崎が瀕死の重傷を負った時にはお返しとばかりにメッタ打ちにしてもいる。スマートブレイン社長就任後の村上峡児の態度の変化に不信を抱き、またデルタ=木村沙耶に敗北後は戦いに恐怖感を持つようにもなり、最終的にはオルフェノクの王と、不死の力を得た代わりに人間の姿を捨て去った冴子を恐れ遁走。冴子とは反対に、残された日々を人間として生きる道を選ぶ。最終回で、添野錠二が愛娘・ひかると部下の沢村から婚約の報告を受けたレストランの近くの工事現場で働いていた。
 影山 冴子
ラッキークローバーの紅一点(年齢24歳)。
ロブスターオルフェノクの正体。クールな性格だがプライドが高い。どんな相手でも「君」「ちゃん」付けで呼ぶ。人の心を完全に捨て去っており、妖艶な微笑みの裏に、限りない冷酷性を秘めている。狙った標的に対して酒の贈り物をする趣向がある。最終話、オルフェノクの王から真の力を与えられ、人間の姿に戻れなくなるのと引替えに不死の身体を得、旧流星塾においてアークオルフェノクの復活の手立てを模索する。
 北崎
名は不明。
ラッキークローバー最強のオルフェノク・ドラゴンオルフェノクの正体(年齢16歳)。
流星塾生を皆殺しにしたオルフェノクの一人でもある。触れるもの全てを灰化してしまう特殊能力を持つ。何事にも飽きっぽく、自分こそ世界一強いと信じる幼児性と、人の心を見透かした大人の部分を併せ持つ不思議な少年。「オルフェノクの王(アークオルフェノク)を倒したオルフェノクが次の王」という子供じみた提案を琢磨と冴子の二人に出すが、生きる事を望んだ二人に裏切られ、ファイズ・デルタ・センチピィード&ロブスターの攻撃により重傷を負う。最後は、重症でふらついていた所をアークオルフェノクに硬化・捕食され、死亡。
 澤田 亜希
元流星塾生。スパイダーオルフェノクの正体。少年時代よりずっと園田真理に思いを寄せており、真理を殺すことによって人の心を完全に棄て、オルフェノクとして生きようとした。しかし完全に捨て切る事が出来ず、真理と巧に看取られ、死亡。
 添野 錠二
仁丹が好物のベテラン刑事。上層部が「事件性はない」とする変死事件を、刑事の感に従って追う。とある高校で起きたバスケットボール部員集団殺害事件を追ううち、長田結花に嫌疑をかけるが、南雅彦の介入によって捜査から外されてしまう。定年退職後は私立探偵になるという。ひかるという一人娘がおり、園田真理のアルバイト先である美容室に勤めている。
 沢村
添野直属の部下の刑事。
名は不明。
終盤、警察の対オルフェノク非公然機関に拘束された長田結花の釈放に動く木場勇治と乾巧の仲立ちに入るが、南雅彦の意を受けたバットオルフェノクに銃撃され、オルフェノクとオルフェノクに対する人間側の歪んだ行動を目の当たりにする。
 スマート・レディ
スマートブレインのスポークスウーマン。
社長秘書のような立場にあるらしいが、オルフェノクになった人間の世話をしたり、スマートブレインの企業CMに出演したりと、活動の幅は広い。
木場を個人的に気に入っており、木場のマンションは彼女が個人的に贈ったもの。
その正体は最後まで明らかにされなかった。
 鈴木 照夫
スマートブレイン所有のビル火災で両親を失った少年。その際菊池啓太郎と海堂直也に救われるが、事故のトラウマで誰にもなつこうとしなかった。一旦は創才児童園に預けられるが抜け出し、海堂についていくようになる。体内にオルフェノクの王を宿し、その覚醒によって死亡。